あなたにもありませんか?
子どものころに親から言われて嫌だった言葉・・・思い出してみてください。
4人姉弟の長女として育った私にはあります。
「お姉ちゃんなんだから我慢しなさい。」
「お姉ちゃんなんだからちゃんとしなさい。」
「勉強しなさい。」
「お姉ちゃんがそんなだから、下の子がこんなことマネするのよ!」
などなど上げればキリがないくらいです。
子どものころ親から言われて嫌だったことは自分の子どもにはしない!
シングルマザーとして2人の子どもを育ててきた私が実践した子育て・育児方をご紹介します。
子育て論とか難しい事は、正直当時の私にはわかりませんでしたが、心掛けていたことの一つです。
自分が子どものころに親から言われて(させられて)嫌だったことは、自分の子どもには言わない(しない)!とルールを決めていました。
すごく簡単で当たり前のことですよね。
たったこれだけです。
私は「我慢しなさい!」「ちゃんとしなさい!」「勉強しなさい!」など「○○しなさい!」と言われるのがとても嫌でした。
みなさんも、子どもに同じようなことを言っていませんか?
自分も子どもだったこと・・・大人になると忘れてしまいがちです。
「自分がされて嫌なことは、ひとにもするな!」って、よく言われました。
これと同じことだと思いませんか?
「○○しなさい」と言わない努力
子どもに向かってつい言ってしまいがち
「○○しなさい!」
あなたにも心当たりがありませんか?
私には心当たりがあります「勉強しなさい!」など「○○しなさい」と子どもに向かって言っている
自分に気がついたとき「ハッ!」としました。
あれだけ言われて嫌だと思っていたはずの言葉、意識せず普通に言っていたのです。
それからです「○○しなさい」と言わないための努力をしました。
これがなかなか難しく、どうしたら「○○しなさい」と言わないで別な表現で子どもに伝えられるのか・・・
脳トレクイズの回答を考えている気分です。
例えば、宿題や勉強をしてほしいと思っていた場合です。
こちらは自主的に勉強するように促したいのですが、あなたならどんな表現で伝えますか?
やはり最初に浮かんでくるのは
「宿題やらないと先生に叱られるから宿題しなさい。」などの言葉ではないでしょうか?
これでは子どもに伝わるはずがありません。
子どものがわからしてみれば、なんで先生に叱られるからと宿題をしないといけないの?
別に怒られても怖くないから・・・なんて思うかもしれません。
気づいた方も多いのではないでしょうか。
そうです。
そもそも、こちらが命令ばかりでちゃんと説明できていないことが多いのです。
働きながら子育てしていると、時間がないのでついやってしまいますよね。
わかります。
私もそうでした。
シングルマザーとして奮闘していると毎日時間に追われてクタクタです。
疲れているところに「なんで?」なんて質問されると「イラッ」っとすることもあります。
そこでついやってしまうのが命令です。
最終的に「いいから○○しなさい!」という具合です。
後になって自己嫌悪に陥ります。
おまけに、イライラしながら作ったご飯のマズイこと、料理って気分も味に表れるので不思議ですよね?
料理を作るがわも、良い気分でいるのが一番のスパイス(かくし味)になるように思います。
すみません。
少し話が反れてしまいました。
「○○しなさい」を別の表現で伝えると前述しましたが、実際にこれをするのは少し骨が折れます。
そこで、クイズ形式にして「そもそも何で○○しないといけないのか?」を一緒に考えるようにして
みるとハードルが少し下がります。
「そもそもクイズ」でもっと楽しく!
仕事から帰って食事の支度
この間に宿題をすませて欲しいので声掛け
「宿題終わったぁ?」
「まだぁーあとでやるぅー!」
こんなやりとりありませんか?
結局あとで宿題やるのを忘れてしまい翌朝泣きながら・・・なんてことも
そこで「そもそもクイズ」の出番です。
この時のポイントは、宿題をやらないといけない理由を「そもそもクイズ」で掘り下げないこと!
「あとでやるぅー」の子どもの言った言葉を掘り下げてあげることです。
おとなの理由を掘り下げると説教じみてしまい結局受け入れてもらえません。
なので、子どもの理由を掘り下げてあげる方が有効だと思います。
そもそも、「なんであとでやるのか?」聞いてみましょう。
面倒だから?見たいテレビ番組があるから?など、そこには子どもなりの理由があるはずです。
もうクイズは始まっています。
問題(出題)を考えるのではなく、こちらがわ(大人)が回答者です。
「面倒だから!」と子どもが考えているなら「そもそも、なんで面倒だと思っているのか?」
クイズに答えながらコミュニケーションをとってみてください。
すると、面倒を後回しにしない方が良いことへの提案ポイント「こうしたらいいかもね!」が見えてきます。
子どものがわも、自分のメリットが見えてくると命令されなくても自主的に考えて行動するようになってきます。
この時もう一つのポイント、子どもが自主的に考えて起こす行動に「ダメ!やNO!」を言わない努力です。
おとなから見ると、そんなこと無理でしょ!と思っても「やってみれば!」と声掛けしてあげることが重要だと思います。
やってみた結果、失敗に終わっても成功するためには次はどうしたら良いかをいっしょに考えます。
まさしくトライ&エラーです。
この小さな積み重ねが後に大きなご褒美をもたらします。
少し根気がいる「そもそもクイズ」ですが、家事をしながらでもできる手軽さと、子どもとの会話も必然的に増えてきます。
続けているうちにコミュニケーションの時間が増えるだけでなく、自主的に考えて行動することができるようになる「おまけ付き」です。
会話を楽しみながら試してみてはいかがでしょうか。
ローリスク・ハイリターンでご褒美たくさん
ここでは「そもそもクイズ」がもたらした利益を、我が家を例にご紹介したいと思います。
自主的に行動するようになるという点にスポットをあてて具体例でお話をすすめていきます。
小学生低学年ごろから「そもそもクイズ」を実践してきました。
始める前は、保護者面談で担任の先生から叱られることもしばしばでした。
「お母さん、○○くん毎回宿題してきてないこと知ってますか?」
「朝、学校に来てからやってることもありますよ!」
これが次男の小学一年生最初の保護者面談での出来事です。
小学一年の最初の面談といえば、「こんな感じで頑張ってますよ。」と報告を受けるものと思っていただけに「愕然とした」ことを今でも思い出します。
そんな我が家の次男くん、これが「そもそもクイズ」のスタートです。
続けているうちに宿題や勉強は自主的にできるようになりますが、習慣化することでハイリターンと感じることができるのはこの後です。
高校生になったころには、時間の使い方も上手になってきました。
部活にできる限り全ての時間を割きたいので、「課題や宿題は学校の休み時間を利用し終わらせる。」と考えたようです。
(部活で勝利するため、睡眠時間や食事する時間ですら全ての時間を有効に使いたいと考えていた次男)
しかし、休み時間にひとりだけ勉強しているとクラスメイトとの関係が上手くいかない・・・
そこで彼(次男)が思いついた解決策
勉強が苦手な子の先生役をかって出ることで、なかよしのクラスメイトも巻き込みいっしょに休み時間に勉強する。という方法です。
また、先生役をすることで自信にも繋がったようです。
さらに効果的なことは、自分の好きと得意を自分で発見できるようになったことではないでしょうか。
(我が家の次男は、教えることが好きで得意であると発見したようです。)
時には帰宅途中でカフェに立ち寄り、そこで集中して勉強を終わらせてから自宅に帰る。ということもしていました。
これを卒業までの3年間継続し、彼が学校の先生からの信頼も得ることができたのは言うまでもありません。
そしてスポーツで部活動に青春を捧げ、まさしく「青春を謳歌」できたのではないでしょうか。
ここでご紹介したかったのは、「考えて自主的に行動することができるようになる」という素晴らしさと「自主的に考えて起こした行動は継続できる」ということです。
今回ご紹介した例で考えてみると
Q.どうしたらクラスメイトとの関係を壊さず課題や宿題を休み時間に終わらせられるのか?
(秀才ぶってとか、いい子ちゃんぶってなど陰口をたたかれていたかもしれません。)
A.最終的に先生役をかってでることで、クラスメイトを巻き込み目的を達成させた。
(全員とはいかないが、共感する仲間を集めることで問題解決した)
こんな具合にトライ&エラーを繰り返し、時間の有効活用と問題解決に向けて考えて行動する力が養われていくのではないでしょうか。
「そもそもクイズ」は、命令されて行動するのではなく、自主的に考えて行動することができるようになるきっかけにすぎないのです。
しかも、自主的な行動なので継続して実行することができます。
これからの時代を生き抜くうえで、必要になるであろうスキルではないでしょうか。
さらに素晴らしいところは、子どもといっしょに取り組むので必然的に私たち親へも同時に同じ効果が
あることです。
ストレスなく気がつくと親子でポジティブ思考になっています。
身につくまで少し時間はかかりますが、お金がかからずローリスク、将来的にはハイリターンな自己投資といえると思います。
まとめ
子育てや育児で悩んだりつまずいたとき、自身の子どものころを思いおこしてみてください。
過去の経験から意外なヒントが見つかるかもしれません。
「○○しなさい」と言われるのが嫌だった経験が今回ご紹介した「そもそもクイズ」のヒントでした。
(ネーミングセンスの無さはお許しください。)
あなたの身近なところにも問題解決のヒントが転がっているはずです。
今回ご紹介した「自主的に考えて行動する力」には少し時間がかかりますが、たくさんのご褒美が
待っていると思っています。
自己判断力・自己責任力・自己肯定力・挑戦(チャレンジ)力・回復(レジリエンス)力などなどです。
パッと思いつくだけでもこんなにたくさんのご褒美が浮かびます。
これから訪れる(もう既に始まっている)変化の時代を生き抜く最強のスキルになると思っています。
そして、このスキルを身につけるための環境を作ってあげられるのは、ほかならぬ私たち親ではないでしょうか。
大丈夫です。
シングルマザーの私にもできました。
難しく考えず、あなたも自身にあった「そもそもクイズ」を探してみてください。
ヒントは「あなたの身近にある当たり前の中にある」はずです。
自分がされて嫌なことは、ひとにもしない、たとえそれが子どもであってもと感じた私のように・・・
ここまでお読みいただきありがとうございます。
最後に
次男くんの現在
今回登場した我が家の次男くん
この春、大学を卒業し無事に社会に羽ばたいて行きました。
実家を出て一人暮らし、本当の意味で人生のスタートです。
後日、就職先の計らいもあって、贈り物といっしょに手紙が届きました。
手紙は会社が用意してくれた、息子の顔写真がプリントされた手づくりのA4用紙2枚分です。
そこには手書きで将来の目標と、母(私)へ感謝の言葉が綴られていました。
その中の一文に、「自由にできる環境をつくってくれてありがとう」とありました。
シングルマザーの私には満足のいく経済力はなく、不自由なこともたくさんあったと思います。
それでも「環境をつくってくれてありがとう」と伝えられたときには頑張ってきて良かったと
報われた瞬間でした。
泣き笑いのシングル子育てライフが走馬灯のようによみがえり、涙でぐしょぐしょの私の顔は
ご想像にお任せします。
最後に、この場をおかりして言わせてください。
息子よ素敵な会社に就職おめでとう!
就職先のみなさま、粋な計らいに感謝いたします。
ありがとうございます。
そして、息子をよろしくお願いいたします。
読者のみなさま、最後までお読みいただきありがとうございます。